ベニシダ Dryopteris erythrosora
東京都 八丈島 5月 |
千葉県南房総市 3月 |
対馬 6月 |
千葉県 6月 |
シダに親しもうとする人すべてが通らなければならない難関が、ベニシダ類の識別です。
観察を重ねて、類似種との違いをひとつひとつ理解していきましょう。そこらへんにいるのは大抵ただのベニシダです。
最下羽片の下向き第一小羽片に注目して、ここが特に長く発達するようならイタチシダやカナワラビの仲間。
そこに鋸歯が見られないようならマルバベニシダ。ソーラスに包膜がないならヌカイタチシダ。
サイゴクベニシダは小羽片が先細り。オオベニシダは袋状鱗片が少ない。トウゴクシダは最下羽片の下向き第一小羽片が中裂程度。
ヌカイタチシダモドキは羽片が中軸と垂直。ムラサキベニシダは中軸が紫色で、ソーラスは縁寄り。
タカサゴシダは珍しいシダで、最下羽片の下向き第一小羽片が長い。ハチジョウベニシダやホコザキベニシダは、2倍体で局地分布。
などなど、いろいろなベニシダがいますが、慣れるとだんだん楽しくなってきます。